この記事でわかること
- 物件より先に決めるべき2つのこと
- 住むエリアを3段階で広げる考え方
- 合格前に部屋を押さえられる物件があること
- 学生の賃貸契約は誰が契約者になるのか
- 家賃で背伸びすると、入居後の生活がどうなるか
- 大学生協で探すことと、不動産会社で探すことの違い
最初に決めるのは、物件ではありません
札幌で大学生の部屋を探すとき、「大学から近いところ」で検索を始める方が多いです。
でも、現役の賃貸営業マンとしておすすめしたいのは、先にどう通うかと家賃はいくらまでかを決めることです。
大学の徒歩圏で見つからなくても、シャトルバスや地下鉄・JRまで含めれば候補はかなり広がります。逆に、良い部屋を見てから予算を上げていくと、入居後の生活が苦しくなります。
私が接客する学生のお客様では、北海道大学へ進学される方が特に多いのですが、どの大学であっても考え方は同じです。
この記事では、エリアの決め方 → 探し始める時期 → 契約 → 失敗しやすいポイントの順番で解説します。
札幌の大学生の部屋探しはいつから?一番混むのは1〜3月
一番混むのは1月から3月です。
合格が決まった学生が一斉に動くので、この時期は物件が次々に埋まっていきます。

推薦で早く決まると、どう違う?
推薦や総合型選抜で早く進学先が決まれば、一般選抜組より早い段階から情報収集を始められます。ここは有利です。
ただし、勘違いしやすい点があります。
進学先が早く決まっても、普通の賃貸を何か月も押さえておけるわけではありません。
オーナー側からすれば、空室期間が長くなるからです。11月に見つけた物件を4月まで確保する、ということはできません。
つまり、情報収集は早くできても、申し込みのタイミングは結局その時期に合わせることになります。
例外が「合格前予約」です
ただし、合格発表の前に予約できる学生向け物件があります。
こういう物件を押さえられれば、合格発表を待たずに部屋を確保できます。1〜3月の混雑を避けられるので、条件の良い部屋に出会える可能性が上がります。
すべての物件で対応しているわけではないので、不動産会社に確認してもらってください。
秋のうちに動き始める方法は、こちらにまとめています。

札幌で学生が住むエリアは、3段階で広げてください
引っ越しが必要な学生が選ぶエリアは、だいたいこの3つに分かれます。
① 大学の近く
一番シンプルです。歩いて通える範囲に住む。
大学周辺は家賃が高くなる傾向がありますが、通学時間がほぼゼロになります。朝が弱い人、授業の合間に一度帰りたい人には向いています。
② 大学行きのシャトルバスが出ている駅の近く
札幌では、大学の最寄り駅からシャトルバスが出ているケースがあります。その駅の近くに住むパターンです。
大学のすぐ近くより家賃が抑えられることが多く、駅前なので生活も便利です。

③ その駅まで、乗り換えなしで行ける駅の近く
ここが盲点です。
シャトルバスの出ている駅まで、乗り換えなしで一本で行ける駅を選ぶ。こうすると、選べる物件の数が一気に増えます。
通学時間は増えますが、その分だけ家賃を抑えられたり、条件の良い部屋が見つかったりします。
まず、この順番で考えてください
① 大学の近く
② シャトルバスが出ている駅の近く
③ その駅に乗り換えなしで行ける駅の近く
①で希望の条件が見つからなければ②、それでも厳しければ③。
エリアを1点に絞ってしまうと、選択肢がなくなります。最初から3段階で考えておくと、探すのがかなり楽になります。
江別方面の大学に通う場合、どこに住む?
江別にある大学に通う学生は、江別か新札幌のどちらかを選ぶことが多いです。
新札幌からバスが出ているケースが多いためです。前述の②のパターンですね。
また、大学の近くには学生向けの単身アパートやマンションも多くあります。歩きやバスで通学する学生も多いです。
江別に住むか、新札幌に住むか。この判断は、大学以外の生活をどこでしたいかで決まります。札幌市内で遊びたい、バイトしたいなら新札幌。学業中心で静かに暮らしたいなら江別周辺。そういう分かれ方です。
なお、大学ごとにアクセス事情は違います。自分が通う大学の最寄り駅とバス路線は、必ず自分で確認してください。
小樽方面の大学に通う場合、札幌から通える?
私が札幌で接客している範囲では、小樽方面の大学へ札幌から通う学生も珍しくありません。
理由のひとつは物件の数です。小樽は、札幌市内と比べると学生の単身向け物件の選択肢が限られます。
そのため、札幌に住んでJRで通うという選択をする学生がいます。
通学時間は長くなりますが、物件の選択肢と生活の利便性を取る判断です。どちらが正解ということはないので、小樽で探してみて厳しければ札幌も見る、という順番で構いません。
学生の賃貸契約は、誰が契約者になる?
学生の賃貸契約には、いくつかのパターンがあります。
- 保護者が契約者、学生本人が入居者になるケース
- 学生本人が契約者で、保護者を緊急連絡先や連帯保証人に設定するケース
どちらもあります。
物件や保証会社によって扱いが違うので、申し込み前に「誰を契約者にするか」を確認してください。ここが決まっていないと、書類の準備が進みません。

審査は、あまり心配しなくて大丈夫です
学生だから審査に通らない、ということは基本的にありません。
収入のない学生本人ではなく、保護者の情報をもとに審査することになるためです。
入居審査の仕組みについては、こちらで詳しく書いています。

保護者の方へ
部屋探しを学生本人に任せる場合でも、契約と支払いには保護者が関わることになります。
内見に同行できない場合でも、申し込みの前に一度、条件と金額を確認してください。学生本人が気に入った部屋と、無理なく払い続けられる部屋は、別のことがあります。
【現役営業マンから学生へ】良い部屋より、無理なく住める部屋を選んでほしい
ここが、この記事で一番伝えたいことです。
学生の部屋探しは、多くの場合「憧れの一人暮らし」です。
- 良い部屋に住みたい
- 設備の整った部屋に住みたい
こう考える学生がほとんどです。気持ちはよく分かります。私も同じ立場なら、そう思うと思います。
でも、営業マンとして正直にお伝えします。
住んでから生活が大変になるケースを、よく聞きます。
分かれ目は「誰が家賃を払うか」です
判断の基準は、ここだけです。
親御さんからの仕送りや家賃の補助があるなら、条件の良い部屋を選んで構いません。生活を圧迫しないからです。
自分のバイトで生活していくなら、ここは現実をきちんと見て物件を選んでほしいと思います。

勉強とバイトの両立は、想像より大変です
家賃を高く設定すると、その分だけバイトを増やすことになります。
そして、勉強とバイトの両立は意外と大変です。バイトのシフトを増やした結果、勉強の時間を取れなくなってしまう。これは実際によく聞く話です。
何のために大学に入ったのか、という話になってしまいます。
4年間住む前提で選ばなくて大丈夫です
もうひとつ、知っておいてほしいことがあります。
学生も保護者も、最初の部屋を「4年間住む家」として考えがちです。でも、実際はそうとは限りません。
大学生活が始まると、バイト先、友人関係、生活リズム、通学の感覚が変わります。1年住んでみて「もっとこうしたい」が出てくるのは自然なことです。
だから、最初から100点の部屋を探して家賃を上げる必要はありません。
2年後に住み替えるという選択肢もあります。そのときには、自分で街のことも分かっているので、もっと的確に選べます。

だから、こう考えてください
家賃を決めてから部屋を探す。 部屋を見てから家賃を決めない。
先に上限を決めておくと、内見で心が揺れても戻ってこられます。
逆に、良い部屋を見てから「これくらいなら」と上げていくと、だいたい最初の予算を超えます。
初期費用の内訳については、こちらも読んでおいてください。

大学生協で探すのと、不動産会社で探すのは何が違う?
保護者の方から、よく聞かれます。
正直に、両方の面をお伝えします。
生協の強みは、学生向けをまとめて探しやすいこと
大学生協は、学生向けの物件やサービスをまとめて扱っています。大学に近い物件が中心になるので、探す手間が少なくて済みます。
また、仲介手数料や更新料などを抑えられることが多いという面もあります。初期費用を重視するなら、確認する価値は十分にあります。
気をつけたいのは、入居者層です
一方で、これは知っておいてください。
学生専用の物件や、学生の比率が高い物件では、生活時間帯が似た入居者が集まりやすくなります。
深夜まで人が集まる、友人が出入りする、といったことが起きやすくなります。自分がその輪に入っているうちは気になりませんが、試験期間中や体調が悪いときに、これがつらくなることがあります。
音が気になるタイプの人は、入居者層や管理状況も確認しておいてください。

どちらが良いという話ではありません
大事なのは、何を優先するかです。
- 費用を抑えることが最優先 → 生協を確認する価値がある
- 静かな環境で暮らしたい → 学生が集中していない物件も含めて探す
両方見てから決めても構いません。生協で見た物件と、不動産会社で見た物件を比べれば、判断材料が増えます。
家具家電付き・学生専用マンションは得?
札幌にもあります。ただ、人気がそこまであるわけではありません。
理由のひとつは家賃です。家具家電が付いている分、家賃の設定が若干高くなる傾向があります。
短期間だけ住む予定なら合理的ですが、長く住むことを考えると、家具家電を自分で揃えたほうが安くつくケースもあります。
判断のしかたとしては、こうです。
- 引っ越しの荷物をとにかく減らしたい → 検討する価値あり
- 数年住む予定で、家賃を抑えたい → 通常の物件のほうが有利なことが多い
学生がやりがちな失敗
① 費用面を見誤る
これが一番多いです。
家賃だけを見て決めてしまい、管理費、光熱費、ネット代を足したら思っていたより高かった。北海道の場合、冬の光熱費が想像以上にかかります。
ガスの種類によって毎月の金額が変わるので、そこも確認しておいてください。

② 部活の先輩の部屋を、そのまま引き継ぐ
たまに聞くパターンです。
卒業する先輩が退去した部屋を、そのまま借りる。手続きが楽ですし、先輩から話を聞けるので安心感もあります。
ただ、ちゃんと物件を見て決めてください。
先輩にとって良い部屋が、自分にとっても良い部屋とは限りません。通学経路が違う、バイト先が違う、生活リズムが違う。条件が変われば、最適な部屋も変わります。
内見せずに決めてしまうと、住んでから気づくことになります。内見で見るべきポイントは、こちらにまとめています。

道外から札幌に来る学生へ
北海道以外から進学してくる学生には、もう少し伝えたいことがあります。
札幌の冬は、想像とだいぶ違います。
- 自転車は冬の4か月ほど使いにくくなります
- 水道管が凍るので「水抜き」という作業が必要です
- 除雪は基本的に入居者がやります
- ガスの種類で冬の光熱費が変わります
どれも、住み始めてから知ると困るものばかりです。部屋を決める前に目を通しておいてください。


札幌の大学生の部屋探しに関するよくある質問
Q. いつから動き始めればいいですか?
A. 1〜3月が一番混みます。合格前に予約できる物件もあるので、早めに動きたい場合は不動産会社に相談してください。
Q. 推薦で早く決まりました。すぐ契約できますか?
A. 情報収集は早く始められますが、普通の賃貸を何か月も押さえておくことはできません。合格前予約に対応した物件があるか、確認してみてください。
Q. 大学から近いほうがいいですか?
A. 近いほど家賃は上がる傾向があります。大学の近く、シャトルバスの出ている駅の近く、その駅に一本で行ける駅の近く。この3段階で考えると、選択肢が広がります。
Q. 学生でも審査に通りますか?
A. 基本的に問題ありません。保護者を契約者または連帯保証人にする形が一般的なので、保護者の情報をもとに審査することになります。
Q. 契約者は親と自分、どちらにすべきですか?
A. 物件や保証会社によって扱いが違います。申し込み前に不動産会社へ確認してください。
Q. 家具家電付きの物件は得ですか?
A. 家賃が若干高めに設定される傾向があります。数年住むなら、自分で揃えたほうが安くなることもあります。
Q. 生協と不動産会社、どちらで探すべきですか?
A. 費用面では生協が有利なことが多いです。一方で学生が集中する物件では音が気になることもあります。両方見てから決めても構いません。
Q. 家賃はいくらまでにすべきですか?
A. 一概には言えませんが、判断の軸は「誰が払うか」です。仕送りや家賃補助があるなら条件を優先しても構いません。自分のバイトで生活するなら、バイトの時間が勉強を圧迫しない範囲に抑えてください。
まとめ|札幌で学生が部屋を探すときに
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 最初に決めること | 物件ではなく、通学方法と家賃の上限 |
| エリアの決め方 | 大学の近く → シャトルバスの駅 → 一本で行ける駅の3段階 |
| 混む時期 | 1〜3月 |
| 推薦で早く決まったら | 情報収集は早くできるが、普通の物件は長く押さえられない |
| 合格前予約 | 対応している学生向け物件がある |
| 契約者 | 保護者か本人か、申し込み前に確認 |
| 審査 | 基本的に心配は要らない |
| 江別方面 | 江別か新札幌。大学近くに学生向け物件も多い |
| 小樽方面 | 札幌から通う学生も珍しくない |
| 生協 | 学生向けをまとめて探せる。入居者層は確認を |
| 一番の失敗 | 家賃で背伸びして、バイトが増え、勉強時間が減ること |
部屋探しは楽しい作業です。だからこそ、先に上限を決めてから探してください。
そして、最初の部屋で全部を決めなくて大丈夫です。住んでみて分かることのほうが多いので、2年後に住み替えるという選択肢も持っておいてください。
その前提さえ押さえておけば、あとは思いきり選んで大丈夫です。
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