この記事を書いた人: 現役不動産賃貸仲介営業マン|引っ越し前の「これどうしよう」を毎年見ています。
この記事でわかること
- 大型家具・家電が新居に搬入できるか、内見で確認する方法
- 「入らない」と言われた場合、当日どうなるのか
- 持っていくか手放すかを決める3ステップ
- 処分方法6つの比較と、状況別の選び方

「この冷蔵庫、どうしよう」
引っ越しが近づくと、こういう問題が出てきます。
「この冷蔵庫、どうしよう」 「食器棚、持っていけるかな」 「まだ使えるのに、捨てるのはもったいない……」
そして厄介なのが、これに気づくのが引っ越し直前だということ。
現役の不動産営業マンとして、毎年この相談を受けます。大型家具・家電は、衣類や小物のように簡単には処分できません。 自分では運べない、捨てるにも費用がかかる、売るにも手間がかかる。
ただ——処分方法を調べる前に、やるべきことがあります。
その家具、そもそも新居に入りますか?
ここを飛ばして処分方法から考える人が、本当に多いです。この記事では、搬入の確認から順番に整理していきます。
【最初にやること】新居に搬入できるか確認する
戸建てで使っていた大型家具・家電が、賃貸マンションでは搬入できないケースがあります。
理由は搬入経路の幅です。戸建ては玄関も廊下も広く作られていますが、賃貸マンションやアパートは、共用廊下もエレベーターも玄関ドアも、すべて狭くなります。
特に食器棚・大型タンス・大型ソファは要注意です。購入したときには気にしなかった「搬入経路」が、引っ越しのときに問題になります。

内見のときに測るべき4ヶ所
「使えるかどうか」より先に「新居に入るかどうか」を確認してください。 測るのはこの4ヶ所です。
- 玄関ドア(幅と高さ。ドアの厚みで実際の有効幅は狭くなります)
- 共用廊下(曲がり角があると、そこが最大の関門になります)
- エレベーター(扉の幅と、内寸の奥行き・高さ)
- 室内の廊下(部屋までの経路。ドア枠も含めて)
メジャーを持って内見に行くだけです。この5分が、数万円の損を防ぎます。
「家具が入らない」と言われたら、当日はどうなるか
ここが一番伝えたいところです。
引っ越し当日、作業員に「これは入りません」と言われた場合——その場で判断を迫られます。
選択肢は限られています。
- 持ち帰って、旧居で処分する(旧居の引き渡し日が迫っていれば、これも難しい)
- その場で処分を手配する(急なので割高になりがち)
- クレーンなどで窓から搬入する(対応できる業者と条件が必要で、追加費用がかかります)
どれを選んでも、運送費を払ったうえに、さらに費用が乗ります。 そして引っ越し当日は、他の作業も進んでいます。落ち着いて考える時間はありません。
だから、内見の段階で測っておいてほしいんです。 5分の作業を惜しんだ結果が、当日の数万円になります。
大型家具・家電が余るのは、この3つのケース
そもそも、どういう引っ越しで不用品が余るのか。年間で何十件も見ていると、型があります。
①同棲・結婚で一緒に住み始めるとき
一番多いのがこれです。
二人がそれぞれ一人暮らしをしていた場合、家具家電が丸ごとダブります。 冷蔵庫が2台、洗濯機が2台、電子レンジが2台。
新居に両方は置けません。だから片方は処分することになります。しかも、まだ使えるものを処分するので、廃棄費用を払うことに納得がいかない。 ここで多くの人が止まります。
②夫婦世帯から一人暮らしに住み替えるとき
配偶者との死別などをきっかけに、家賃を下げるため、あるいはお子さん世帯の近くに移るために引っ越すケースです。
長く住んだ家からの引っ越しになるので、家財の量が違います。そして本人が搬出作業をするのが難しいことも多い。
③自宅を売却して住み替えるとき
お子さんが成人して独立し、戸建てに住み続ける必要がなくなった。 あるいは、雪投げがつらくなった。 北海道では、後者の理由がかなり多いです。
戸建てからの引っ越しなので、家財の量は最大クラス。しかも次の住まいは、たいてい今より狭くなります。

判断の流れは、この3ステップです
搬入できるかが分かったら、あとは順番に決めていくだけです。
ステップ1:新居に入るか? → 入る なら、持っていく。ここで終わりです。 → 入らない(または置き場所がない)なら、ステップ2へ。
ステップ2:引っ越しまで時間があるか? → 1〜2ヶ月以上ある なら、メルカリ・ジモティーで売る余裕があります。 → 時間がない なら、ステップ3へ。
ステップ3:お金にしたいか、手間を減らしたいか? → お金にしたい なら、買取業者。 → 手間を減らしたい なら、引っ越し+買取。 → とにかく早く消したい なら、不用品回収。
この順番で考えると、迷いません。以下、それぞれの方法を詳しく見ていきます。
大型家具・家電の処分方法は6つあります
まず、評価の見方です。
- ◎ …… 非常に向いている
- ○ …… 条件次第で向いている
- △ …… 注意点あり
- × …… あまり向いていない
| 方法 | お金 | 手間 | 大型対応 | 引っ越し直前 |
|---|---|---|---|---|
| 粗大ごみ・廃棄 | △ | △ | ○ | △ |
| メルカリ | ◎ | × | △ | × |
| ジモティー | ○ | △ | ○ | △ |
| 不用品回収 | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 買取業者 | ◎ | ○ | ○ | ○ |
| 引っ越し+買取 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
粗大ごみ・廃棄
自治体に申し込んで処分します。費用は安めですが、申し込みから収集までに日数がかかり、指定日に自分で搬出しておく必要があります。
まだ使えるものを費用を払って捨てることになるので、もったいなさは残ります。
メルカリ
売値だけを見れば、一番高くなる可能性があります。
ただし大型家具・家電の場合は、送料や販売手数料、搬出の手間まで含めて考える必要があります。 手元に残る金額で比べると、思っていたほど差がつかないこともあります。
ジモティー
地域の人に直接引き渡すので、送料がかからないのが最大の利点です。 大型でも扱いやすい。
「値段はつかないけど、まだ使える」という家具なら、無料譲渡という手もあります。 ただし引き取り日時の調整や、搬出方法の確認が必要なので、直前には向きません。
不用品回収
業者に連絡すれば、まとめて持っていってもらえます。 手間もスピードも申し分ありません。
ただし費用はかかりますし、まだ使えるものにお金は戻ってきません。
買取業者
リサイクルショップなどに買い取ってもらう方法。お金になる可能性があり、搬出もやってもらえます。
ただし引っ越し作業とは別日程になるので、そのぶん手配が増えます。
引っ越し+買取
引っ越し業者に、買取も一緒に依頼する方法です。搬出と査定の手配をまとめられるので、日程調整の回数が減ります。
ただし、すべてのものに値段がつくわけではありません。 ここは後で詳しく書きます。

メルカリ・ジモティーは便利。でも引っ越し直前とは相性が悪い
誤解のないように書きますが、メルカリやジモティーは優れたサービスです。 以前より不用品の処分はずっとしやすくなりました。
問題はサービスの質ではなく、「引っ越し直前の大型家具・家電」という条件との相性です。
①送料と手数料が引かれる
冷蔵庫や洗濯機が売れたとしても、大型商品の送料は高額になります。 そこに販売手数料も加わるので、売値と手取りの差が大きくなります。
②配送の手配が手間
集荷の日程調整、梱包、玄関からの搬出。引っ越し準備で忙しい時期に、これをやる余裕があるかどうか。 ジモティーで直接引き取ってもらう場合も、相手との日程調整が必要です。
③売れるまでに時間がかかる
そして一番怖いのがこれです。
出品すれば必ずすぐ売れる、というものではありません。 大型家電なら、なおさら買い手が限られます。
引っ越しの日までに売れなければ、結局、自分で廃棄することになります。 廃棄費用を払って、時間も使って、何も残らない。これが一番もったいないパターンです。
時間があるなら、メルカリは最善の選択肢です。 時間がないときだけ、相性が悪くなる。そう考えてください。

「引っ越し+買取」が向いているのは、こんな人
ステップ3で「手間を減らしたい」に行き着いた人は、この方法が合っています。
- 大型家具・家電が複数ある
- 引っ越しと処分を、別々に手配したくない
- 自分で搬出するのが難しい
- 引っ越しまで時間がない
- まだ使えるものを捨てたくない
逆に、こういう人には向いていません。
- 不用品がほとんどない
- 小型の家具しかない
- とにかく1円でも高く売りたい
- 時間をかけて個別に売却できる
- 対応エリア外に住んでいる
とにかく高く売りたいなら、メルカリなどで時間をかけて売るほうが向いています。 買取は「手間が減るぶん、金額は落ち着く」ものです。ここは正直に書いておきます。
具体的な選択肢のひとつが「トレファク引越」
引っ越しと不用品買取をまとめて依頼できるサービスとして、トレファク引越があります。引っ越し業者が買取も行うので、搬出と査定の手配をまとめられます。
ただし「全部解決」ではありません
ここは正直に書いておきます。引っ越し+買取を選べば、すべての不用品が片付くわけではありません。
申し込む前に、次の点は必ず確認してください。
- 買取の対象になるものは何か(品目や年式に条件があるのが一般的です)
- 古い家電でも買い取ってもらえるのか
- 値段がつかなかったものは、どう扱われるのか
- 自分の住んでいる地域が対応エリアに入っているか
このあたりを確認しないまま当日を迎えると、「買い取れません」と言われたものが手元に残ります。 そうなると、結局は別の方法で処分することになります。
条件や仕組みはこちらでまとめています。
👉トレファク引越とは?「引っ越し×不用品買取」を1日で終わらせるサービスを正直解説
よくある質問

Q. 引っ越しで家具が新居に入らなかったら、どうなりますか?
A. 当日その場で、持ち帰るか、処分を手配するか、クレーンなどで搬入するかを判断することになります。いずれも追加費用が発生するため、内見の段階で搬入経路を測っておくのが確実です。
Q. 内見のときは、どこを測ればいいですか?
A. 玄関ドア、共用廊下、エレベーター、室内の廊下の4ヶ所です。特に共用廊下の曲がり角と、ドアの厚みを引いた有効幅に注意してください。
Q. 同棲で冷蔵庫や洗濯機が2台になったら、どちらを残すべきですか?
A. 新しい方を残すのが基本ですが、新居の設置スペースとサイズを先に確認してください。古い方はまだ使えることが多いので、廃棄より買取に出すほうが現実的です。
Q. メルカリで大型家電を売るのは現実的ですか?
A. 時間に余裕があるなら有力な選択肢です。ただし送料や販売手数料、搬出の手間まで含めて考える必要があります。引っ越し日までに売れなければ、結局自分で廃棄することになります。
Q. 引っ越し+買取なら、全部引き取ってもらえますか?
A. 買取には品目や状態の条件があるのが一般的です。値段がつかなかったものの扱いも含めて、申し込み前に確認してください。
Q. 不用品の処分はいつから動けばいいですか?
A. 引っ越しが決まった時点で始めてください。フリマサイトを使うなら、売れるまでの時間も見込む必要があります。
まとめ:測ってから、決める
判断の流れをもう一度。
- 新居に入るか? → 入るなら持っていく
- 時間があるか? → あるならメルカリ・ジモティー
- お金か、手間か? → お金なら買取業者、手間なら引っ越し+買取
引っ越しの準備で、荷造りやライフラインの手続きに気を取られているうちに、大型家具・家電のことだけが最後まで残ります。
そして当日になって、「入りません」と言われる。「廃棄費用がこんなにかかるのか」と気づく。毎年、何人も見てきました。
内見に行くときは、メジャーを持っていってください。 そして引っ越しが決まったら、荷造りより先に「これは持っていくのか、手放すのか」を決めてください。それだけで、最後の慌て方がまったく変わります。
引っ越し日が決まっているなら、買取の対象になるかどうかと、対応エリアを早めに確認しておくことをおすすめします。
※引っ越し費用そのものを安くしたい人は、こちらもどうぞ。
👉引越し侍の評判は本当?現役不動産営業マンが実際に使ってみた【11万円→7万円】
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